健康アドバイス
vol.04「あなたの呼吸、大丈夫?」
生きている間、絶え間なく続けている呼吸ですが、普段意識することは少ないですよね。でも呼吸の仕方ひとつで、心身の健康が大きく左右されることをご存じですか?正しい呼吸法を身につけて、ストレスとさよならし、健康的な毎日を過ごしましょう!
●緊張している時、イライラしている時、あせっている時、そんな時は、浅い呼吸をしています。肩に力がはいって、喉が締まり、肺の一部にしか酸素を届けることができません。酸素不足は頭痛や肥満、内蔵機能の低下までも招く恐れがあります。また、交感神経ばかりが働くようになり、ストレスをますます増幅させてしまいます。その他、自律神経失調症、背骨のゆがみ、胃などの内臓や肋骨の下垂、肝機能の低下、便秘などの病気をもたらすこともあります。
●「呼吸は鼻で」
人間が呼吸をするのは鼻か口のどちらかです。もともとは鼻から吸う鼻呼吸が自然な形です。鼻の穴の粘膜には、細かい繊毛がびっしり生え、外から入ってくる空気中のゴミを取り除きキレイナ空気を運んでくれます。空気の浄化機能が備わっているのです。また乾燥した空気を適度な湿度にして喉や肺にとって刺激の少ない空気にしてくれます
●「健康をむしばむ口呼吸」
気がつくと、口をポカーンと開けて、呼吸をしていたことはありませんか?現在、半数以上の日本人は口呼吸をしていると言われています。小学生に至っては8割が口呼吸という状態です。口呼吸の場合、排気ガスやホコリ、チリなどすべて吸い込んで、風邪をひいたり、肺炎をおこしたり、免疫力が低下してアレルギー症状が出る場合があります。アトピー性皮膚炎やアレルギー性鼻炎などは、口呼吸が一因になっているケースが少なくありません。口呼吸で口の中が乾いてしまうと、唾液が不足し口臭、歯周病、虫歯の原因にもなります。
●「口呼吸チェック!」当てはまるものはありますか?
- 気がつくと口が開いている
- 朝起きると、口が乾き、喉がヒリヒリ、口の中がネバネバする
- 口臭を感じる
- 口の形が「へ」の字だ
- クチャクチャと音を立てて食べる
- 唇がいつもカサカサしている
- 何かに夢中な時、口が開いていると言われる
- いびきをかく
「正しい呼吸法-腹式呼吸」
腹式呼吸を行うと横隔膜の運動範囲が広まり、人によっては胸式呼吸の3、4倍になることもあります。その刺激を受けて胃腸の働きが活発になり、消化機能が改善されます。腹筋も鍛えられるので、腰痛予防にも役立ちます。その他、停滞していた静脈の血液の流れもよくなり、冷え性にも効果的です。
健康な人は交感神経と副交感神経のバランスが保たれていますが、ストレスなどでそのバランスが崩れると自律神経が乱れ、動悸、めまい、頭痛などさまざまな症状があらわれます。
その自律神経をコントロールできるのも腹式呼吸です。
腹式呼吸により心身の調子が整い、心身ともにリラックスすることができます。
●「腹式呼吸にチャレンジ」
- 椅子に腰掛けて、おへその下に両手をあてて、腹筋を意識する。
- お腹が徐々に引っ込んで、空気をすべて出すように意識しながら、ゆっくりと口から息を吐く。
- 鼻から深く息を吸う。下腹部が徐々に膨らむように意識する。
- 今度は、吸った時間の2~3倍かけて、口から息を吐く。
- この呼吸を繰り返す。
毎日の習慣にして、正しい呼吸を意識して続けていくうちに、ストレスと手放し、健康を実感できるかもしれません。