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健康アドバイス

vol.07「心臓病をつくる“六つの危険因子”-突然死しないために-」

握りこぶしほどの大きさの心臓は、すばらしいポンプです。生まれる前から一生涯、休みなく黙々と働き、70歳までなら約25億回収縮し、のべ10万トンの血液を送り出します。

ところがわが国の三大死亡原因の一つが、ガン・脳血管障害と並んで心臓病なのです。戦前・戦後しばらくは、心筋梗塞は、日本ではまったく稀だったのです。心電図が普及した時、心筋梗塞の波形を捜すのに苦労したほどです。食生活の急激な変化とライフスタイルの近代化、ストレスの増加、それに運動不足が、心臓病をのさばらせる結果になったのです。

アメリカでは、心臓病とくに心筋梗塞は他を大きく引き離して死因のトップです。そんな心臓病先進国アメリカのフラミンガム研究所が心筋梗塞予防のために発表した6つの危険因子を覚えておきましょう。心筋梗塞の原因は日常生活の中にあり、その因子は、①高血圧、②高脂血症、③肥満、④糖尿病・痛風、⑤過度の喫煙、⑥ストレスです。この6つを一つも持たない人は、90パーセント心筋梗塞を免れ、一つあると70パーセントが無事で、三つ以上あれば、半分くらいは将来危ないという統計です。

心筋梗塞とは、動脈硬化で細くなった冠動脈(心臓の筋肉に栄養を与える血管)が、血液の塊などで急にふさがることによって起きます。血液・酸素の補給を断たれた心筋は懐死し、心臓が止まってしまいます。道路に、その幅くらいの落石があり、一瞬のうちに交通が遮断されてしまうのと同じ状態が、大切きわまりない血管におきてしまうのです。かつては最初の発作で1/3が死に、次の発作で1/3、三度目にはほぼ全員が亡くなるとされた恐ろしい病気です。

そのうえ急死をもたらします。まったく何の予告もなしに発作が起こることも珍しくありません。心電図をとり、異常なしと言われたとたんに心筋梗塞が起き、死ぬこともあるほどです。

心臓病年齢である40歳を過ぎたら、年一度は人間ドックに入り、フラミンガムの6つの因子の有無を調べることを強くおすすめします。

もし危険と診断されなければ、スポーツによる6因子の日常的な予防が効果的です。快い汗は、肥満を遠ざけ、ストレスを取り去ります。血管を若返らせ、高血圧や高脂血症を改善します。さらに適宜のスポーツは、善玉コレステロールを増やしてくれます。これは血管の動脈硬化予防に役に立つコレステロールです。糖尿病や通風の予防にもなります。

突然死ならラクでいいなどとユメにも思わないことです。アメリカでは、心臓病死よりガン死のほうがいいと考えられているほどです。理由は、ガンなら、十分な時間をかけて仕事を片付け、家族に心を伝え、人生をまとめ、死後に備えることができるからです。

爽やかな汗で心臓を守り、人間ドックでチェックをしようではありませんか。

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