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健康アドバイス

vol.08「新型インフルエンザに対する予防対策」

■予防対策

新型インフルエンザに対して、事前対策を行うことで、感染被害を可能な限り抑えることに結びつきます。
新型インフルエンザの予防対策を検討する上で、有効な基礎知識をご紹介します。

■予防・治療の知識

新型インフルエンザは発生してみなければその特性を正確に把握することはできません。しかし、過去の新型インフルエンザのパンデミック事例や季節性インフルエンザへの対策をもとに、予防対策や罹患した場合の対処をあらかじめ準備しておくことで、新型インフルエンザのリスクを減らすことができると考えられます。

【a.感染経路について】

インフルエンザウイルスは、人の目の結膜や鼻やのどの粘膜を通じて人の細胞に感染して増殖しますが、主な感染経路は飛沫感染と接触感染の2つがあります。

■飛沫感染

インフルエンザウイルスに感染した人が咳やくしゃみをすることで排泄するウイルスを含む飛沫が飛散し、これを近くにいる人が吸い込み、ウイルスが粘膜に接触することで感染する経路です。咳やくしゃみなどの飛沫は1~2m飛散して落下するといわれているため、基本的にそれ以上の距離を保てば飛沫感染のリスクを減らすことができます。

■接触感染

主に、インフルエンザウイルスが付着したドアノブやつり革、スイッチなど不特定多数の人が触れるものを介して、インフルエンザウイルスが手に付着し、その手で目や鼻をこすってウイルスが粘膜に接触することで感染する経路です。手で髪の毛や目、鼻を触る癖を持っている人は、特に注意が必要といえます。
また、空気感染といわれる感染経路もあるといわれています。咳やくしゃみに由来するウイルスを含む飛沫において、その水分が蒸発し、より小さな飛沫咳となって空気中を漂い、それを離れた場所の人が吸い込むことで感染が起こる経路です。ただし、現時点では新型インフルエンザの主な感染経路と考えられるのは飛沫感染と接触感染で、一般的に空気感染の起こる可能性は非常に低いといわれています。

【b.手洗い・うがい・マスクについて】

最も基本的な感染予防手段として、手洗い・うがいの励行、マスク着用が挙げられます。手洗い、うがい、マスクはウイルスの感染経路を遮断する効果があるため、新型インフルエンザウイルスの感染を予防する上で有効と考えられています。

■手洗い

手洗いは接触感染を予防する効果があります。具体的には、外出したり、不特定多数の人が触れるものへ接触したり後に必ず実施することが望ましいといえます。手に付着したウイルスを除去するために石けんを使用して手首、指の間、爪の間までしっかり洗うことが基本ですが、消毒用アルコールを用いて手指の消毒を行うこともウイルスを除去する効果があります。

■うがい

手洗いと同様に外出後は必ずうがいを行うことが望ましいといえます。うがい薬を使用して、のどの奥までしっかりとうがいをすることで口腔内や気道に付着したウイルスを減少させる効果があります。

■マスク

マスクは咳やくしゃみによる飛沫感染を周囲に拡大しないために着用します。これは一般的に咳エチケットとよばれています。(サージカルマスクが効果的です。)
一方、非感染者が感染予防を目的として着用する場合には、マスク着用の際、鼻・口・あご周辺に隙間ができないようにすることが重要です。(N95マスクが効果的です。)

【c.ワクチンについて】

不活化したインフルエンザウイルスをもとに製造されたワクチンを接種することにより、そのウイルスに対する免疫を持つことができます。免疫を持つ人が増えるほど、新型インフルエンザの流行が抑えられるため、新型インフルエンザを予防するためには、ワクチンの接種を行い、新型インフルエンザウイルスに対して免疫をつけることが非常に有効とされています。
しかし、ワクチンは、新型インフルエンザが発生して初めて製造が可能となります。更に現在の製造方法では、製造から出荷まで最短でも6ヶ月程度かかり、日本国民全体にいきわたるには1年半もの時間がかかるとされています。現在、国民全体にいきわたる期間を半年程度に短縮するためのワクチン製造法に関する研究が進められています。

以上、皆様もすでにご存知の事かと思いますが、インフルエンザ感染の予防にお役立て願います。

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